膜構造は、屋根や外壁に膜材料を用いた膜構造建築物等として、また、膜天井のように内装や外装に膜材料を用いた構造として、建築等の分野における新しい技術です。
膜材料の性質から、他の建築材料と異なる特徴を有し、建築物としての構造方法も多様なものが可能となり、豊かな空間デザイン、環境の形成、素材感の魅力を発揮します。
東京ドームはじめサッカースタジアム・陸上競技場・体育館・水泳場等のスポーツ施設、東京駅八重洲口グランルーフはじめ駅前広場・アトリウム・公園施設等の人々の交流空間を優しく包む施設、プラットフォーム上屋・歩廊上キャノピー等の交通空間施設、産業の発展等に寄与する倉庫・作業場・工場等の建築物、博覧会のパビリオンのような大規模かつ仮設的な建築物、また、膜材料の特徴と素材感を活かした教育・福祉・医療施設、店舗・住宅等での活用、さらに、膜天井、環境負荷軽減に貢献する活用等、幅広い範囲での活用が定着しています。
膜構造は、全国各地の地域社会の活動の場、生活の場として、また、地域における象徴的な存在として、社会のお役に立てることを期待し、新しい空間創造文化の展開をしてまいります。
特徴
軽い 材料の軽量性、高強度性を生かし、優れた経済性、施工性で大規模な空間を実現することができます。 明るい 透光性に優れ、反屋外的な明るい空間、柔らかな雰囲気の内部空間を創造できます。 自由 曲面を生かしたユニークな外観、デザイン性に富んだ ...
膜構造形式
膜構造建築物は概ね3つの構造形式に分類され、それぞれ次のような特徴が挙げられます。 骨組膜構造 鉄骨造その他の構造の骨組に膜材料を張ることにより、屋根または外壁を形成する構造方法 構造的な安定感と開口部を自由に作れる特徴を持ち、経済性に優れ ...
いろいろな使われ方
いろいろな使われ方
仮設空気膜構造
空気膜構造の仮設建築物について、当協会で「仮設空気膜構造設計規準」を定めました。 仮設の空気膜構造に関しては、建築基準法旧第38条の根拠条文のもと、1971年に建設省住宅局建築指導課長から住指発第309号「ニューマチック構造(空気膜構造)設 ...
膜天井
人にやさしい天井を 一般社団法人 日本膜構造協会では、近年の地震災害の多発や屋内スポーツ施設での天井落下事故を憂慮し、平成18年より「膜天井研究会」(座長:川口健一 東京大学教授)を設置して、既存天井のレビュー、体育館等大空間の被災事例、膜 ...
膜構造の耐火建築物
耐火建築物の屋根を膜構造とするためには 一定の技術的基準に適合していれば、耐火建築物としなければならない建築物に膜材料を用いた屋根を設けることができるものとして、国土交通大臣の認定を取得しています。(国住指第6888号 平成14年8月20日 ...
膜構造の風力係数
膜構造建築物における風荷重及び風力係数算定マニュアル 建築基準法が定める風力係数(平成12年建設省告示第1454号)において規定されている建築物の形状は、立方体、片流れ屋根、切妻屋根や鋸状屋根等の形状であり、膜構造の建築物が得意とする緩やか ...