膜構造建築の計画および環境設計-日本における空気膜構造の始まりと「環境計画・設備設計」など実証的検証に関する研究-

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発行年 2008年
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タイトル 膜構造建築の計画および環境設計-日本における空気膜構造の始まりと「環境計画・設備設計」など実証的検証に関する研究-
著者 佐野 武仁
概要 我が国の膜構造建築の始まりは、1970年に開催された「日本万国博覧会」で村田豊先生が設計した「芙蓉グループパビリオン」、「電気事業連合会水上劇場」、大林組施工の「アメリカ館」などにある。また、万博最大のイベント会場である図1「お祭り広場」には、幅330m×奥行110mの巨大な大屋根があり、この屋根は10.8m角の空気膜をモジュール化したもので、この空気膜を2次元的に配列すると大屋根が出来上がる。また、空気膜は上膜8層、下膜5層の透明フィルムで構成されたものである。そのうち上層の1枚はコバルトブルーの透明膜で、晴天の日には空の青さが一段と冴える配慮がなされている。このようにして膜構造建築はその始まりを見せるわけであるが、日本でのアメリカ館の技術は東京ドームをはじめとする施設として開花し、大規模な体育館や野球場、イベント会場などの恒久施設として普及していった。また、芙蓉グループパビリオンや電気事業連合会のパビリオンである水上劇場などは、博覧会場や展示場などの仮設施設として、全国各地でいろいろな催し物の会場として利用されてきた。